
「不動産価格はまだ上がる?不動産会社が現場で感じる“最近の市況”」
最近、お客様とのお話の中で、
「不動産価格って、まだ上がるんですか?」
「今は売り時ですか?」
「もう少し待った方がいいですか?」
といったご質問をいただくことが増えました。
ニュースでは全国的な不動産価格の上昇が取り上げられていますが、私たちが日々、北九州市で不動産の売買や賃貸管理に携わっていると、単純に「不動産は全部上がっている」というわけではないと感じます。
今回は、北九州市の人口やまちづくりの動きも含めて、現場で感じる最近の不動産市況について考えてみたいと思います。
北九州市でも地価は上昇しています
2026年の地価公示を見ると、北九州市の平均変動率は、住宅地で前年比+1.2%、商業地で+3.1%、工業地では+5.3%となっています。
「人口が減っている北九州市で、なぜ地価が上がるの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、不動産価格は人口だけで決まるものではありません。
建築費や人件費の上昇、土地の供給、企業の進出、再開発、交通利便性など、さまざまな要因が影響します。
そして実際の取引を見ていると、同じ北九州市内でも「どこでも同じように上がっている」というわけではありません。
北九州市は人口90万人を下回りました
一方で、不動産を考えるうえで避けて通れないのが人口の問題です。
北九州市の人口は2026年8月1日現在で約89万8千人となり、90万人を下回っています。
人口減少という数字だけを見ると、不動産にとってマイナスの印象を持たれるかもしれません。
ただ、ここで注目したいのが「人口がなぜ減っているのか」という点です。
北九州市では高齢化に伴い、出生数より死亡数が多い「自然減」が人口減少の大きな要因となっています。
その一方で、市外からの転入と市外への転出による「社会動態」についてはプラスとなる動きも見られています。
つまり、「北九州からどんどん人が出ていっているから人口が減っている」という単純な話でもないのです。
北九州市も「選ばれる街」への取り組みを進めています
現在、北九州市では2040年を目標とした「北九州市・新ビジョン」を掲げ、まちづくりを進めています。
企業誘致や雇用の創出、若い世代や女性が働きやすい環境づくり、子育て支援、都市環境の整備など、人口減少を前提としながらも「人や企業から選ばれる街」を目指す取り組みが進められています。
特に企業誘致による新規雇用では20代・30代の割合が高く、若い世代の定着につなげていこうという動きもあります。
こうした市政や企業誘致、まちづくりは、長期的には住宅需要や賃貸需要、土地の価値にも関係してきます。
私たち不動産会社としても、単に現在の人口だけを見るのではなく、「これからどのエリアに人や企業が集まるのか」という視点がますます重要になってくると感じています。
これからは「北九州市全体」ではなく「エリア」で考える時代へ
今後、人口が減少していく中で、北九州市内の不動産価格がすべて同じ方向に動くとは考えにくいと思います。
駅に近い、生活利便性が高い、商業施設や医療機関が充実している、子育てしやすいなど、「住みたい」と思われる理由があるエリアには需要が集まりやすくなります。
一方で、人口減少や高齢化の影響を強く受ける地域では、土地や住宅が余り、売却までに時間がかかるケースが増える可能性もあります。
つまり今後は、
「北九州市の不動産価格は上がる?下がる?」
ではなく、
「北九州市の中で、どのエリア・どんな不動産が選ばれるのか?」
という見方が大切になってくるのではないでしょうか。
「高くなっている=何でも売れる」ではありません
実際の現場でも、価格が上昇しているからといって、どんな物件でも高く売れるわけではありません。
立地、築年数、建物の状態、管理状況、接道や土地の形状などによって、買い手から選ばれる物件と、なかなか成約に至らない物件との差が出ています。
また、住宅ローン金利やリフォーム・修繕費の上昇などもあり、購入される方も以前より慎重です。
収益物件についても、表面上の利回りだけではなく、入居状況や将来の修繕費、管理状態までしっかり確認される方が増えています。
では、今は「売り時」なのか?
「価格が上がっているなら、今のうちに売った方がいいですか?」
というご相談もあります。
これについては、物件によって答えが違います。
今売却した方が良い物件もあれば、賃貸として保有することで収益を生む物件もあります。
また、相続、住み替え、資産整理など、所有者様の状況によってもベストな選択は変わります。
大切なのは「相場が上がっているかどうか」だけではなく、
その不動産が5年後、10年後にどうなっているか
まで考えて判断することだと思います。
最後に
人口が減っているのに地価は上がる。
一見すると少し不思議ですが、今の北九州市の不動産市場を見るうえで、とても興味深い動きだと思います。
2026年の地価公示では北九州市の住宅地・商業地・工業地はいずれも平均で上昇しています。
一方で、人口減少や高齢化という長期的な課題もあります。
だからこそこれからは、「不動産を持っていれば自然と価値が上がる」というより、
どこにある不動産を、どのように持つのか。
そして、
その街がこれからどう変わっていくのか。
そこまで考えることが大切になってくるのではないでしょうか。
私たちも北九州市で日々不動産に携わる会社として、
数字だけでは分からない「現場の変化」をこれからもお伝えしていきたいと思います。
「この物件、今売ったらどのくらい?」
「売るか貸すか迷っている」
「相続した不動産をどうしたらいいかわからない」
そんな段階でもお気軽にご相談ください。
株式会社ケイズプレイス
