
黒崎祇園山笠


祇園に繰り出す山笠は人形飾山ですが、
お汐井取り(注1)行事だけは 笹山笠 (注2)で行われています。
笹山笠は最上部に笹を立て、その四方を杉勾欄、梵天、幕で飾り、
藤田山笠は四隅を楯または唐扇を、熊手山笠は弓をつけます。
御神幸に随従する山車、鉾、山笠などは、もともと神依り木(依代)の観念に発するもので、
初期のものは樹木などを用いた簡素なものでしたが、
のち風流の影響を受けて今日みられる様々な形式のものへと変化したのです。
従って黒崎祇園がお潮井取り行事の時だけとはいえ、
笹山笠という「山」では初期のものに属する形式を残していることは貴重です。

お汐井取りがすむと、人形飾山に衣替えします。
みどころは前夜祭の「山笠競演会」と最終日の「解散式(フィナーレ)」です。
なお、中日の2日間は、山笠が各地域を神幸します。
関ヶ原の合戦の陣太鼓の勇ましさを取り入れたと言われる祇園囃子は
大太鼓、小太鼓、鉦のほかにほら貝が入り、独特の調子をつくっています。
旧来、黒崎祇園山笠は「 けんか山笠 」ともいわれ、
車輪を軸に曳きまわす様は見る者の血を沸かせます。
注1:お汐井取り
お汐井取りでは、黒崎祇園の間の無事安全を願い、
海水で山の土台や棒などを洗って山を清めます。
この時点ではどの山も笹山笠で、
お汐井取り後きらびやかな飾山に生まれ変わります。
注2:笹山笠
飾山笠のような派手さはありませんが、素朴で全国的にも珍しい山笠の原型ともいえます。
その作り方は昔ながらのもので、まず山笠の上に笹を立てて、四方を杉匂欄で囲む。
次に、周りを幕で飾り、四隅に色紙で作った梵天を下げ、提灯や楯、唐扇などをつけます。
松で作られた山の土(財)の組立は「こみせん」という方法で、釘は1本も使いません。
引き棒はカズラで固定します。この古式ゆかしい笹山笠は、文化的に大変貴重な財産です。
※お問い合わせは以下になります
黒崎祇園山笠保存会事務局 (電話:093-642-5151)
